わたしたちの住む地球は、少しずつ確実にあたたかくなってきています。地球の平均気温は、130年前より0.85℃上がりました。1000年前からふり返っても、130年間でこんなにも急に平均気温が上がったことはありません。しかも、平均気温はこれからどんどん高くなって、2100年ごろには平均4.8℃も上がっているかもしれないのです。
地球もわたしたちと同じように生きています。今の地球は少し熱が出て、かぜのひきはじめのような状態です。わたしたちは体温が1℃上がっただけでも、元気がなくなったり食欲がなくなったりすることがありますね。地球もこのまま気温がどんどん上がり続けたら病気になってしまいます。わたしたちが住むことのできない地球になってしまうかもしれせん。
地球の平均気温は、わたしたちが暮らしやすい約15℃になっています。これは地球が、太陽からの熱の一部をつかまえて吸収し、一部を宇宙に逃がすことで温度のバランスをとっているためです。地球を包んでいる大気の中にある「温室効果ガス」と呼ばれる気体が熱をつかまえてくれているのです。
■もしも地球に「温室効果ガス」がなかったら・・・
太陽からの熱をとどめておくことができないので、地球の平均気温は約−19℃ととっても寒くなってしまいます。
■反対に、「温室効果ガス」が増えすぎてしまうと・・・
宇宙に逃げる熱が減って、地球にとどまる熱が増えるので、どんどんあたたかくなってしまいます。これが「地球温暖化」です!
「温室効果ガス」にはいろいろありますが、代表的なのが二酸化炭素という気体です。二酸化炭素が増えたことが、地球があたたかくなったおもな原因なのです。
地球をあたためてしまう二酸化炭素は、石油や石炭、天然ガスなどの燃料を燃やすことで空気中に出てきます。わたしたちの身の回りには、これらの燃料を燃やしてつくったものや、燃やしたエネルギーで動かしているものがたくさんあります。
■電気で動くもの
テレビや冷蔵庫、エアコンなど、わたしたちの周りは電気で動くものであふれています。発電所では、電気をつくるためにたくさんの燃料を燃やします。それと一緒にたくさんの二酸化炭素を出しています。
■日用品
ペットボトルや服の原料となる化学せんい、プラスチックの製品などは、石油から作られています。石油を加工するときには、一緒にたくさんの二酸化炭素を出しています。
■水
生活に必要な水を安定して供給するためにも、さまざまなエネルギーが必要です。エネルギーはほとんどが燃料を燃やしてつくります。
■乗り物の燃料
自動車、トラック、飛行機などの乗り物を動かすときにも、石油などを燃やしています。乗り物から出る排気ガスの中には、たくさんの二酸化炭素が入っています。